タトゥー除去する前に知っておきたい、レーザー治療の種類と特徴
タトゥーは「オシャレ」「カッコいい」といったポジティブなイメージがある一方で、怖いというネガティブイメージを持たれることも多いですよね。最近は理解が深まってきたとはいえ、タトゥーがあることで公共施設の利用を断られるなどのケースはまだたくさんあります。
また、結婚や就職といった重要な場面でタトゥーが枷になってしまうこともあるでしょう。タトゥーに悩まされることが増えたら、治療をして消すというのも一つの手段です。
タトゥーを除去する方法
タトゥーは1万円程度で気軽に入れることができる反面、消すのには多額の費用と時間がかかります。部位や大きさ、種類によっては高い技術を要することもあるでしょう。
タトゥーを除去する方法は、メスで切り取り周辺の皮膚を縫い合わせる「切縫」、刺青を除去し別の部位から皮膚を移植する「皮膚移植」、レーザーを使用して刺青を消す「レーザー治療」などがあります。タトゥーの種類によって施術は異なりますが、黒色や小さい刺青、浅い位置に入った刺青などはレーザーで治療できる可能性が高いです。
切縫法は色に関係なく施術できますが、大きなものは一度で取り除くことができません。タトゥー自体は無くなるものの傷跡が残ってしまいます。皮膚移植は健康な皮膚を移植するため傷跡は残りますが、大きな刺青でも除去することが可能です。
レーザー治療を選ぶメリット
タトゥーを除去するためには切開が必要だと考えている方が多いですが、そんなことはありません。レーザー治療ではメスを使うことなくタトゥーを取り除くことができるため、縫合した傷跡が残らないというメリットがあります。皮膚切開をおこなわないので治療後の回復が早く、生活に影響が出にくいという点もレーザー治療の魅力でしょう。
また、メスを使う外科手術には不安を感じるけれど、レーザーであれば不安なく施術を受けられるという方も多いようです。照射中の痛みはゴムで弾かれる程度のもので、施術後の痛みはほとんどありません。
しかし、大きな刺青や色の複雑な刺青はレーザーで除去できないこともあります。ご自身のタトゥーがレーザーで治療できるかどうか、まずはクリニックで相談してみましょう。
レーザーの種類と特徴
タトゥーの除去治療に用いられるレーザーには、墨の色を薄くするレーザーと皮膚面を削り取るレーザーの2つがあり、さらにいくつかの種類にわかれ、得意分野が異なります。それではレーザーごとの特徴をみていきましょう。
ヤグレーザー
タトゥーの除去治療で広く用いられているヤグレーザーは、色素を破壊して刺青を取り除くことが可能です。黒色や青などの濃い色によく反応し、黒のみのタトゥーであれば治療跡をほとんど残すことなく除去できるといわれています。
しかし黄色や緑などのカラフルな刺青にはあまり効果が期待できません。
ピコレーザー
ピコレーザーは、従来のレーザーでは消しづらいとされていた薄い色の刺青にも対応しています。深くまで入ったタトゥーやカラフルなタトゥーでも、ピコレーザーなら良い結果を出すことができるでしょう。
微細な粒子を破壊できるため、周辺組織へのダメージが少なく治療跡が残りにくいとされています。
炭酸ガス
炭酸ガスレーザーは、色素を抜くのではなく皮膚面を削り取ってタトゥーを目立たなくさせるレーザーです。浅く一定の深さで入れられたタトゥーに適しているといえるでしょう。
しかし深いタトゥーは一回で除去することができず、ヤケドのような跡が残ってしまうこともあります。
アクションⅡ
アクションⅡは剥削術で用いられるレーザーで、小さな点の集まりを照射することにより、正常組織へのダメージを抑えながら刺青を除去することができます。
アクションⅡで表面を削ったあとにピコレーザーなどを当てることで、深い位置に残った刺青も除去することが可能です。
おわりに
気軽な気持ちでタトゥーを入れてしまう方も多いようですが、同じように気軽な気持ちで除去手術を受けることはおすすめできません。
適切な治療をおこなわなければ跡に残ってしまうこともあります。後悔しないためにも、技術と実績のある医師のもとで治療を受けることが大切です。
タトゥーをきれいに除去することができれば、恋愛や仕事に前向きになれるだけでなく、人目を気にせずプールや温泉に入れるなどさまざまなメリットを感じることができるでしょう。